野菜果物に多く含まれ、目の健康に良いゼアキサンチン

 ゼアキサンチンルテインと構造が類似したカロテノイドで、光によるダメージから網膜を守ることが報告されています。目の網膜、とくに黄斑とレンズ(水晶体)の部分に集中していますが、エイジング(加齢)にしたがって濃度が減少するため、加齢黄斑変性のリスクが高まります。また、喫煙者でも黄斑色素濃度の低下が見られると言われています。米国では、加齢黄斑変性患者が1千万人以上存在し、この内、45万人以上が既に視力を失っていると言われています。ハーバード大学が行った研究ではルテインとゼアキサンチン摂取の多いグループは低いグループに比し、加齢黄斑変性の危険性がかなり低いと言われています。
 ゼアキサンチンは自然由来のカロチノイドの一つで野菜や果物に多く含まれています。パプリカ、ホウレンソウ、カボチャ、マンゴー、トウモロコシ。この中で、パプリカはゼアキサンチンとルテインが多く含まれていますが、赤いパプリカはゼアキサンチンが多く、黄色いパプリカはルテインが多く含まれています。(近藤雅雄、2016年2月14日掲載)

野菜や果物に多く含まれ、目の網膜の健康に働くルテイン

 ルテインとはカロテノイド(食品に含まれる赤、黄、橙などの色素の総称)の一種で、ゼアキサンチン(黄斑中央部の主要な構成物質ですが、網膜周辺部位ではルテインが主要な構成物質です)と共に黄斑部にとくに多く含まれていますが、体内で合成できない栄養素で加齢によって減少します。
 ルテインは抗酸化作用によって目の酸化ストレスを防ぎ、パソコンなどから放射される強い青色光や紫外線から黄斑部を守ります。エイジングによって体内のルテイン量が減少し、加齢に伴う白内障や視力低下・失明を招く加齢黄斑変性などの様々な目の障害を増加させるとの指摘があり、今後の研究が期待されています。ルテインを含む緑黄色野菜や果物を日常的に摂取している人は、網膜を保護する黄斑色素の濃度が高く、加齢黄斑変性や白内障になる確率が低いと言われています。さらにDHAを一緒に摂ると目に対する抗酸化作用が増強すると言われています。
 ルテインはケール、シソ、モロヘイヤ、ヨモギ、パセリ、乾燥プルーン、アボガド、ホウレンソウ、小松菜などの野菜医や果物に含まれています。(近藤雅雄、2016年2月14日掲載)

油脂の健康効果~「こめ油」「クリル」「亜麻仁油」の健康効果

1.こめ油
原料:米糠
成分:米糠に特有の成分γ‐オリザノール(オリザノールA、オリザノールC)とオレイン酸、ビタミンE(α‐トコフェロール、α‐トコトリエノール)、ビタミンK、鉄などを含む。γオリザノールとはフェルラ酸とステロールとが縮合したエステル類の総称。
効果:以下のように多様な効果が知られています。
①自律神経調節作用:自律神経失調症の緩和に有効、自律神経のバランスを整え、肩こり、眼精疲労、腰痛、更年期に起こりやすい不定愁訴などの症状を改善する。
②皮膚の健康維持作用:皮膚の血行をよくするとともに、皮脂腺の機能を高め乾燥性の皮膚疾患を改善する。老化した角質を取り除き、皮膚の表面を膜で保護する。また、シミの原因となるメラニン色素の増殖を抑え、紫外線吸収作用があり、皮膚の酸化および老化を防ぐ。皮膚の血管を拡張し、血液循環を促進する。
③血中脂質改善効果:脂質代謝に関与し、コレステロールを低下させる。また、コレステロールの吸収・合成を抑制する効果が知られ、高コレステロール血症や動脈硬化症など脂質異常症の予防・治療薬に多く利用されている。
④生殖機能改善作用:無月経、卵巣機能障害、性腺刺激作用などの効果。
⑤抗酸化作用:ポリフェノール成分で、ビタミンEとともに抗酸化作用が知られ、脂質過酸化防止、リノール酸の体内作用の強化、ホルモンバランスの改善、脳や皮膚の老化防止などが知られている。
⑥その他、抗ストレス作用、成長促進やがん治療効果、心身症改善効果などが知られ、医薬品および化粧品としても利用されています。
 医薬品としての副作用は発疹・かゆみなどのアレルギー症状、眠気•嘔吐、吐き気•下痢、脱力感、倦怠感、また、0.1%未満ですが、めまいやふらつき、頭痛、便秘、食欲不振、腹痛、口内炎、動悸、むくみ、などの症状が報告されています。

2.クリル
原料:オキアミ類
成分:EPAとDHA
効果:オキアミから抽出されるクリルにはDHA、EPAを豊富に含んでいる。DHAは脳内に存在する主要な多価不飽和脂肪酸であり、脳の発達と機能のために重要です。脳のシナプスに豊富に含まれ、ニューロンでのシグナル伝達に関与していることが示唆されています。記憶の要である大脳辺縁系の海馬にも多く含まれています。
 脳の代謝・血流改善作用として、①血管壁や赤血球の細胞膜を柔らかくする。②神経伝達物質の産生量を増やすことが知られている。また、ストレス耐性を強化する働きもあるという。注意欠陥多動性障害(ADHD)の子どもに症状のわずかな改善が認められたという報告があります。 さらに抗酸化成分のアスタキサンチンが含まれ脂質過酸化防止に有用です。

 アスタキサンチンはビタミンEの約1000倍の抗酸化力とされ、自然界で最強の抗酸化物質との指摘があります。主な効能は脂質の酸化防止、LDLコレステロールの低下、動脈硬化の予防・改善、糖尿病性白内障の進行抑制、ストレスなどによる皮膚の免疫能低下の抑制、紫外線による皮膚の酸化防止、炎症抑制、ビタミンAの生産、概日リズムの調節などが言われています。最近、脳血管性認知症やアルツハイマー病、糖尿病の合併症、白内障、加齢性黄斑変性症などの予防効果が期待できると注目されています。

3.亜麻仁油
原料:亜麻仁種子
成分:αリノレン酸
効果:オメガ3系脂肪酸の一種であるαリノレン酸は、体内でエイコサペンタエン酸(EPA)とドコサヘキサエン酸(DHA)に変換される。亜麻仁油にはα-リノレン酸がゴマの約100倍含まれ、脂質異常症患者の血中中性脂肪と超低比重リポタンパク質(VLDL)値を全般に低下させると言われています。
 効果としては学習能力や記憶力の向上、認知症予防、アレルギー症状の緩和、血流改善、エストロゲン作用、便秘解消、高血圧、動脈硬化、心血管疾患、骨粗鬆症、糖尿病、がんなどの生活習慣病予防など多様な効果があると言われています。ドイツでは慢性の便秘、緩下剤誘発性結腸障害、過敏性腸症候群、腸炎、憩室炎での使用を承認しています。(近藤雅雄、2015年11月23日掲載)

コリン前駆体「ジメチルアミノエタノール」の脳への影響

 ジメチルアミノエタノールはコリンの類縁体であり、神経化学伝達物質ですアセチルコリンの生化学的前駆体です。自然界ではイワシやアンチョビといった魚類に多く含まれています。脳に対してポジティブに作用する例とネガティブに作用する例の両方が報告されています。
 効果として、短期的には注意力や集中力の向上、気分の高揚が見られますが、長期投与の効果は不明です。摂取量が適量よりも多すぎると寿命を縮める結果になるのではないかと危惧されています。長寿を目的とした摂取には科学的根拠がなく、避けた方がよいでしょう。(近藤雅雄、2015年10月6日掲載)

スーパーフード亜麻の種(亜麻仁油)のサプリメント効果

 日本ではあまり見かけませんが、海外ではスーパーにて普通に売られているスーパーフード。種は小さいが100g当たり脂肪41 g、食物繊維28 g、タンパク質20 gと豊富に含まれています。
 最近、亜麻の種子から得られる亜麻仁油(アマニ油)にオメガ3系脂肪酸であるα-リノレン酸をはじめとする不飽和脂肪酸が豊富に含まれることから、脳に良いサプリメントとして販売されています。ドイツでは慢性の便秘、緩下剤誘発性結腸障害、過敏性腸症候群、腸炎、憩室炎での使用を承認しています。
 効果としては学習能力や記憶力の向上、認知症予防、アレルギー症状の緩和、血流改善、エストロゲン作用、便秘解消、高血圧、動脈硬化、心血管疾患、骨粗しょう症、糖尿病、がんなどの生活習慣病予防など様々な効果があると言われているが、十分な科学的根拠はありません。
 安全性については、食品に含まれる量を摂取する場合は問題ないが、妊婦・授乳中の女性については十分なデータがないため摂取を避ける。(近藤雅雄、2015年10月5日掲載)

地中海に面した地域で汎用されているオリーブオイルの効果

 オリーブオイルは地中海に面した地域(イタリア、スペイン、ギリシャなど)で汎用されています。ギリシャでは日常的に様々な料理に使われ、消費量は世界一。他の食用油脂に比べて酸化されにくく固まりにくい性質を持つ。
 ポリフェノールと良質の脂肪がからだと脳のエネルギー源となるほか、関節や粘膜の炎症を抑える効果があるという。主成分であるオレイン酸は腸を刺激して排便を促す効果があります。ただし体質によっては、過剰摂取により下痢を起こす場合もあると言われています。
 オリーブオイルは大腸がんの予防として注目されています。日本では男女ともに大腸がんが急増していますが、オリーブオイルを大量に使っている南イタリアやギリシャ、スペインでは大腸がんが少ない。また、高GI食にオリーブオイルを加えると食後の血糖値が抑えられ、さらにダイエット効果(やせる)があるといわれています。(近藤雅雄、2015年10月5日掲載)

「くるみ」は栄養価が高く、脳や心臓の健康に効果がある

 くるみは紀元前7000年前から人類が食用していたとも言われ、日本では縄文時代から食用していたとされる。米国カリフォルニア州と中国での生産が多く、日本では長野県東御市が生産量日本一です。脂質が実全体の70%を占め、必須脂肪酸オメガ3系脂肪酸(脂質を構成する脂肪酸)の一種であるα-リノレン酸も豊富に含み(くるみ(いり)100g当たり8.96gに対してアーモンドにはわずか0.01gしか含まれていない)、脳の細胞膜の構成成分となるなど、脳機能の維持に役立ちます。また、ビタミン(抗酸化に重要なEやエネルギー生産に必要なB群など)やミネラル(カリウム、マグネシウム、鉄、亜鉛)が豊富に含まれており、栄養価が高く、脳や心臓の健康効果があるという。また、くるみにはポリフェノール(カテキン、タンニン、エラジタンニンなど)が含まれ、脳内化学伝達物質を活性化し、認知機能を向上させる可能性が示唆されています。

 2015年、米国の大規模研究によって、くるみを消費した成人の記憶力・集中力・情報処理速度などの認知機能は年齢・性別・民族性に関係なく高いことが分かりました。くるみを1日に一握り分食べている人の記憶力は、食べていない人と比較して19%高いという。
 くるみを毎日食べると、腸内環境の改善、生活習慣病予防、認知機能の維持、美肌、睡眠の質の向上などが期待できますが、カロリーが高いため1日7〜10粒(約30g)程度を目安に、適量を守ることが重要です。食べ過ぎると体重増加や消化不良の可能性があるため注意が必要です。(近藤雅雄、2015年10月5日掲載、2025年10月1日更新)

ビタミン,ポリフェノール,アミノ酸等を含む「ザクロ」の効能

 ザクロは、1999年から2000年頃、果汁にエストロゲンが含まれるとして閉経後のアルツハイマー型認知症に有効であるとブームとなりました。しかし、国民生活センターが流通しているザクロジュースやエキス錠剤など10 銘柄について分析した結果、いずれもエストロゲンは検出されませんでした。古くから薬用に供されてきましたが、科学的根拠は十分ではありません。
 可食部はカリウムが比較的多く含まれ、ビタミンC,B1,B2,ナイアシン等のビタミン類、タンニンやアントシアニン等のポリフェノール類、グルタミン酸やアスパラギン酸などのアミノ酸類等が含まれ、美肌効果や生活習慣病に良いといわれています。(近藤雅雄、2015年10月5日掲載)

多年草ハーブ,セイヨウオトギリソウの効果と薬への影響

 セントジョーンズワートは、一般的にセイヨウオトギリソウという植物種のことを指し、黄色い花を咲かせる根茎性の多年草のハーブです。ヨーロッパに自生し、後にアメリカへも伝播され、多くの草地で野生化しています。ヒペリシンを含み、モノアミンオキシダーゼ(MAO)を抑え、抗うつ症状の改善、鎮静作用があることからドイツでは抗うつ剤として用いられています。しかし、うつ病に対する効果は賛否様々であり、軽度から中程度のうつに対して有効で副作用が少ないとする研究や、逆にプラセボ以上の効果は見られないとする研究があります。
 ジゴキシン(強心薬)、シクロスポリン(免疫抑制薬)、テオフィリン(気管支拡張薬)、インジナビル(抗HIV薬)、ワルファリン(血液凝固防止薬)など、医薬品との相互作用などが危惧されています。さらに、ある種の薬物の量を体内で減少させる作用があり、薬効が低下することがある。副作用としては、ごくまれであるが光線過敏性皮膚炎や不安感、口渇感、めまい、消化器症状、倦怠感、頭痛、性的機能障害などが知られています。(近藤雅雄、2015年10月5日掲載)

医療用のハーブとして用いられてきたセイヨウカノコソウ

 オミナエシ科のセイヨウカノコソウは欧州、アジアを原産とする多年草で、古代ギリシア、ローマ時代から医療用のハーブとして用いられ、米国ではサプリメントとして販売されています。
 治療上の使用法は医聖ヒポクラテスにより示され、2世紀にはガレノスが不眠症に処方したと言われています。16世紀には神経過敏、振戦、頭痛、動悸の治療に用いられ、第二次世界大戦中には英国で空襲によるストレス緩和のために用いられたと報告されています。
 臨床では神経の緊張、不眠症に対する鎮静薬、睡眠補助薬、消化管の痙攣と不快感、てんかん発作、注意欠陥多動障害(ADHA)の治療として用いられているが、有効性に関する科学的根拠は乏しい。
 仏国では、13歳女子に不安軽減や鎮静作用を期待してハーブ薬(セイヨウカノコソウ、ニガハッカ、セイヨウサンザシ、チャボトケイソウ、コラノキ含有)を1錠×3回/日、数ヶ月間摂取したところ、肝細胞の90%以上が壊死したため、肝移植を行ったという報告があります。(近藤雅雄、2015年10月5日掲載)

カカオ成分が70%を超えるダークチョコレートの健康効果

 カカオ成分が70%以上のビターなチョコレートを1日に25g位食べると脳が活性化するという。原料のカカオは「神の食べ物」という意味で、不老長寿の妙薬として珍重されてきました。
 カカオにはポリフェノールが非常に多く含まれ、強い抗酸化作用があります。気分を落ち着けるリラックス効果、集中力・記憶力を高める効果、血圧を下げ高血庄の予防・改善の効果などが報告されています。また、カカオにはカルシウム、亜鉛、マグネシウム、鉄といったミネラルが豊富に含まれ、健康長寿に寄与するといわれています。
 これに対してカカオの含有量が少なく砂糖が多いミルクチョコレートの過食は肥満になりますので注意が必要です。(近藤雅雄、2015年10月5日掲載)

納豆には多様な健康効果が知られ、夕食での摂食を勧める

 大豆を納豆菌で発酵させた食品です。たんぱく質はもちろんのことミネラルやビタミンが豊富に含まれ、なかでも骨を作るのに不可欠なビタミンKやナットウキナーゼを含むことで注目されています。食物繊維は100グラム中に4.9~7.6グラムと豊富に含まれています。食物繊維はオリゴ糖などと共にプレバイオティクスと呼ばれ、腸内環境に有用な成分です。納豆菌はプロバイオティクスと呼ばれ、これも腸内環境に有用と考えられています。
 納豆に含まれるレシチンは記憶力や学習能力を高め、血中コレステロールの低下による脂質異常症の予防、血圧低下作用による高血圧予防。たんぱく質は脳内の神経化学伝達物質の合成を活発化します。コリンは脳の神経化学伝達物質の材料となります。ビタミンB1は中枢神経と末梢神経の機能を保ちます。カルシウムは不足すると集中力が低下します。ビタミンKは脳の神経伝達を活性化します。カリウムは無気力を防ぐ。マグネシウムは高ぶった神経を鎮静化する。ジピコリン酸、リゾチームはO157病原性大腸菌、サルモネラ菌などの抗菌作用。イソフラボン、スーパーオキシドディスムターゼ(SOD)の抗酸化作用による生活習慣病予防のほか、健脳効果(神経伝達物質の活性化、血液循環の改善)、血栓溶解作用、骨形成促進作用、カルシウム吸収促進作用など多様な効果が知られています。
 ビタミンK2は抗凝固薬(ワルファリン)の作用を弱めることからワルファリンの服用中は納豆の摂食は避けるべきです。
 ナットウキナーゼは食べた後、10~12時間ほど効果があると言われていますので、夜に食べると脳梗塞を惹き起こす血栓の生産が抑制されると言われています。(近藤雅雄、2015年10月5日掲載)

中華料理や肉料理に欠かせないニンニクの脳への健康効果

 ニンニクの生産量は中国が世界の8割を占めています。球根中のフラボノイドに認知症の予防があると言われていますが、科学的根拠に乏しい。
 期待できる効果は、ノルアドレナリン分泌を促進し、エネルギー代謝を活発にする。血栓形成抑制、血圧上昇抑制、コレステロールの低下、抗菌作用、抗ウイルス作用など多様な作用が報告されています。ニンニク成分の匂いのもととなるアリシンがビタミンB1(チアミン)と結合すると脂溶性のアリチアミンとなり、ビタミンB1の吸収・利用を促進し、元気にする強壮作用がある。無臭のスコルジニンには強力な酸化還元作用があり、体組織を若返らせ、新陳代謝を盛んにし、疲労回復に役立ち、強壮・強精作用を有する。また、にんにくは脳の萎縮を抑え、学習能力を高めることが動物実験で確かめられています。
 臨床的にはいくつかのがん、特に消化器系のがん(結腸がん、直腸がんなど)のリスクを減少させる可能性が示唆されています。アリシンには抗菌作用があり、腸管出血性大腸菌O157等に対する殺菌力から、消化器系の感染予防に効果があることを示唆しています。
 副作用としては、①強い悪臭(口臭・体臭)の原因となる。②生のニンニクの強烈な香りと辛味は、刺激が強過ぎて胃壁などを痛める場合がある。③過剰摂取は胃腸障害を起こしうる。④調理などでニンニクアレルギーとなる場合がある。⑤赤血球の溶血を促し、血尿、血便といった溶血性貧血の原因となる場合がある。などが知られています。(近藤雅雄、2015年10月5日掲載)

ビルベリーの医薬品の可能性や健康効果ははっきりしない

 ツツジ科スノキ属の20〜40cm程の高さの低木に実が生るブルーベリーの一種で、ブルーベリー界の王様と呼ばれています。
 ビルベリーの果実はアントシアニン類などを豊富に含むため、「眼精疲労や近視によい」「視力回復に良い」「動脈硬化や老化を防ぐ」などといわれていますが、ヒトでの有効性・安全性についての信頼できる十分なデータはありません。ビルベリーの葉を経口で大量摂取すると死亡する可能性があると言われていますので、葉の摂取は避けましょう。(近藤雅雄、2015年10月5日掲載)

ブルーベリーの目の健康効果についての科学的根拠はない

 コケモモ属のベリー類の総称で、食用として日本、オーストラリア、ニュージーランドなど各地で栽培されています。果実は北アメリカでは古くから食用されてきましたが、20世紀に入り果樹としての品種改良が進み多くの品種が作られ、ほとんどの品種はアメリカ産です。
 ブルーベリーやビルベリーを使用した健康食品やサプリメントが「目の網膜に良い」と視力改善効果を謳い、広く市販されています。しかし、国立健康・栄養研究所の論文調査や海外での研究ではブルーベリーやビルベリーおよびそれらに含まれるアントシアニンによる視力改善効果は認められておらず、目に良いとして宣伝される科学的根拠はありません。また、血管を丈夫にする、糖尿病・脳卒中に有効とされるが、ヒトでの有効性・安全性については信頼できるデータが見当たりません。妊娠中・授乳中の安全性については十分な情報がないため、食事以外での過剰摂取は避けた方がよいでしょう。(近藤雅雄、2015年10月5日掲載)

ビタミンや鉄分などの栄養素に富むホウレンソウ(ほうれん草)

 マグネシウムが豊富で、体内の血流を促進し、脳にも十分な血液が届く。また、ビタミンA、葉酸、ルテイン、鉄分を多く含み貧血予防に繋がると言った健康に良い野菜です。しかし、シュウ酸が多く含まれているため、多量に摂取し続けるとカルシウムの吸収が阻害され、また、体内ではカルシウムと結合してシュウ酸カルシウム結石を作り腎臓や尿路障害の原因となることがあります。(近藤雅雄、2015年10月5日掲載)

豆類には炭水化物主体と脂質主体の2つのグループに分かれる

 「豆」とは、一般的に植物分類学上のマメ科に属する穀物を指す。世界のマメ科植物はおよそ 650属、18,000種にも及ぶが、食用として重要なものは70~80種程度と言われています。
 豆類は、炭水化物、たんぱく質、ビタミン(B1、B2、B6など)、ミネラル(カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛など)、食物繊維、ポリフェノール、サポニンを豊富に含み、脳機能に欠かせない栄養素を多く含んでいる。
 豆類に含まれている栄養成分の割合により、次の2グループに大別されます。

1.炭水化物主体グループ
 あずき、ささげ、いんげんまめ、花豆、えんどう、そらまめ、ひよこまめ、レンズ豆などで、乾燥豆重量の50%以上が炭水化物、タンパク質が約20%、脂質が約2%であり、健康維持やダイエットに最適な低脂肪・高たんぱく食品と言えます。

2.脂質主体グループ
 大豆および落花生で、大豆には乾燥豆重量の約20%が脂質、たんぱく質が30%以上、炭水化物は約30%。落花生は、脂質の含有率が約50%と極めて高く、たんぱく質も25%あり、大豆とほぼ似た構成となっています。

 豆類は食物繊維が多く、小豆およびいんげん豆にはごぼうの約2倍、さつまいもの約3倍もの食物繊維が含まれ、その他の豆類もごぼうを凌いでおり、豆類は食品の中でも際だって食物繊維の多い食品です。ポリフェノールのイソフラボン類がエストロゲン様の働きをし、閉経後のアルツハイマー型認知症予防に有効であると言われていますが、科学的根拠は乏しいです。(近藤雅雄、2015年10月5日掲載)

茶やジュースとして飲用されている「松葉」の健康効果

 松葉は黒松や赤松の葉をすり潰して煮出し、搾り取ってエキスを抽出したもの。不老長寿の妙薬として、昔から薬効のある素材として民間療法に広く使われてきました。主な成分はクロロフィル、ケルセチン、ビタミンA、C、K、カルシウム、鉄などが含まれています。
 作用として、がん予防、高血圧予防、動脈硬化予防、老化防止、冷え性改善、不眠、食欲不振、神経痛、リウマチなどの改善に効果や脳血管性認知症に有効と言われていますが、科学的根拠に乏しい。
 最近の研究では、タバコのニコチンを体外に排出する作用が報告され、喫煙者用に松葉エキス入りのガムやキャンディが市販されています。(近藤雅雄、2015年10月5日掲載)

必須アミノ酸やビタミンB群を含む「ムール貝」の健康効果

 イガイ目イガイ科に属する二枚貝の一種。和名はムラサキイガイ。栄養価が高く、たんぱく質、脂質、炭水化物の三大栄養素がバランスよく含まれています。とくに必須アミノ酸を多く含んでいる。ビタミンB12の量が多く、貧血の予防や脳の機能保持に役立ちます。ビタミンB2は、三大栄養素のエネルギー代謝にかかわっているほか、人体に有害な過酸化脂質を分解・消去するのに役立ちます。ミネラルとしてマグネシウムやマンガンが多く、マグネシウムは動脈硬化を予防し、マンガンは骨形成の促進、鉄は貧血の予防や改善に有効です。
 天然のものは麻痺や下痢などの食中毒を起こすことが多く、食用する場合は注意する。(近藤雅雄、2015年10月5日掲載)

ヨヒンベ(ヨヒンビン)を摂(服用)する場合は十分注意する

 アカネ科植物ヨヒンベの樹皮に含まれるアルカロイドで、FDA(米国食品医薬品局)がインポテンツ改善薬として承認した成分。自然界に存在する最も強力な媚薬で、催淫剤としての効果が報告されています。また、脂肪酸の代謝を促し、体脂肪を減らす効果が知られています。
 催淫剤としての効果があることから、幻覚や体調不良などが知られ、使用には十分に注意する。さらに、過敏症、不眠、頻脈、肝障害のある人は服用を避ける。
 副作用および注意事項として、高血圧、頻脈、頭痛、不安、めまい、嘔気、嘔吐、振戦および不眠に関与していると言われ、長期間または大量摂取は危険です。また、モノアミンオキシダーゼ(MAO)阻害剤、高血圧症治療薬、三環系抗うつ剤、またはフェノチアジン系抗精神病薬(統合失調症などの精神疾患に用いられる薬剤)と併用する場合には注意が必要です。腎障害や精神疾患患者および妊娠中または授乳中の女性は摂取しないで下さい。
 樹皮や樹皮抽出物に対する臨床試験は見当たらず、ヨヒンベがどのような健康障害に有効であるかどうかは不明です。(近藤雅雄、2015年10月5日掲載)