有害元素は微量で急性中毒,慢性中毒を発症(環境医学)

 必須性が確認されてないが、微量で急性あるいは慢性中毒を起こすミネラルとしてベリリウム(Be)、カドミウム(Cd)、水銀(Hg)、ヒ素(As)、鉛(Pb)が広く知られています。このうち、水銀による水俣病、カドミウムによるイタイイタイ病、ヒ素による宮崎土呂久事件はわが国の産業衛生の歴史上重大な公害病として語り継がれていかなければなりません。
 また、これら金属に関連した職業に従事しているヒト、または従事していなくてもこれら金属は私たちの生活環境中に身近に沢山存在しており、これら金属中毒を起こす可能性はいつでも存在しているので、日頃からこれら有害元素についての基礎知識についても学習しておく必要があります。
 たとえば、和歌山カレー中毒事件や茨城の飲用水によるヒ素中毒事件など、また、他の金属による身近な装飾品からの接触皮膚炎、さらに必須元素であっても、サプリメントとしてセレン、クロム、亜鉛などなど過剰摂取によって発症する中毒症例が多く報告されています。

 ミネラルの場合は他の栄養素と異なって、微量でも中毒を起こすことを念頭に、サプリメントとして摂取する場合は、成分を調べた上で(ほとんど記載されていないが)サプリメント含有当該元素による副作用(過剰症、あるいは中毒症状)を十分に考慮し、もしも症状が出現した場合には直ちに必要な処置を取ることが重要です。
(近藤雅雄、2015年8月11日掲載)