脂肪を分解しエネルギー消費を促進する「カプサイシン」

 カプサイシンIUPACによる化学名は8-メチル-N-バニリル-trans-6-ノネンアミドと呼ばれ、唐辛子の辛味成分である。バニリルアミンに有機酸がアミド結合しているバニリルアミドを一般にカプサイシン類と呼び、唐辛子には約20種類が見出されている。
 効果としては、体内に蓄積された脂肪を分解し、エネルギー消費を促進することから、肥満防止、食欲増進、疲労回復、冷え症改善、ダイエット効果等に有効といわれる。しかし、ダイエット効果については、国立健康・栄養研究所によれば、経口摂取によるカプサイシンの有効性に関して、ヒトでの信頼できるデータはあるが効果の報告に矛盾があり十分ではないと報告している。
 また、医薬品としてはカプサイシン単体ではないものの、トウガラシチンキとして湿布や外用消炎鎮痛剤等の外用薬に使用されている。