ポルフィリン症患者さんとの病気に関する質疑応答Q&A集

 ポルフィリン症は2015年に指定難病として承認されましたが、そこに至るまでの道のりは大変でした。筆者は、1978年から2007年までの30年間に日本人203例及び海外から12例、計215例のポルフィリン症患者を見出し、診断してきました。海外の例では、チュニジアから医師が患者の尿を持って、筆者の研究室(国立公衆衛生院)に来て、目の前で診断を行ったことがあります。診断後、目黒の八芳園で昼食をご馳走し、自家用車で都内を案内しました。翌日、空港まで送り、喜んで帰国していきました。
 また、国内の患者さんとの思い出は多すぎて尽きません。例えば、博多の先天性赤芽球性ポルフィリン症の患者さんは、生前、東京に出て来ては「私が来た理由は都内の病院巡りをして自分の病気を医師たちに知って欲しい」というので、主な国立病院、都立病院、私立病院、大学病院を一つずつ、身体に無理が無いようにケアーしながら紹介して歩いたことがあります。また、他の同じ病気の患者さんは生前、入院中に千羽鶴を1100羽、織り、送ってくれました。赤芽球性プロトポルフィリン症の患者さんは、生前、入院中に自分の糞便を約2㎏凍結保存して、研究に使ってくださいと看護師さんが運んできたことがあります。とても困りましたが。などなど。

 ここでは、ポルフィリン症患者さんの疑問点や不安を解消し、より良い生活を送るための情報を提供するために、患者さんからメールまたはお手紙で頂いた質問内容を個人情報が分からないように、修正して記載しました。
 内容は、①ポルフィリン症全般、その他、②急性ポルフィリン症、③皮膚ポルフィリン症に分けて纏めましたので、参考にして下さい。(近藤雅雄、2025年4月30日)

ポルフィリン症患者さんとのQ&A集