病気と治療5.大学病院でメニエール病の診断と治療経験

 70歳時、2019年11月23日、昼寝から目を覚ますと、左耳が聞こえなかった。突発性難聴か?しかし、起き上がると浮動感と激しい高音性耳鳴り、耳閉塞感、吐き気、熱感などの症状がありました。そこで、2年前に受診した特定機能病院日本医療機能評価機構認定病院の某有名私立大学医学部附属病院(大学病院)の耳鼻科に電話しました。耳鼻科の医師から「急ぐ必要はないので2日後に受診するように」と指示され、今度は大丈夫であろうと思い受診することに決めました。
 2日後、耳鼻咽喉科外来を受診。2年前に耳鳴で世話になった医師の名前はなかった。大学病院では役職のない医師の入れ替えが結構早い。初めて見る外来医師の指導で型通り、重心動揺計、耳音響放射検査、標準純音聴力検査、めまいの検査、血液および尿検査を受けました。血液及び尿検査はすべて正常でした。聴覚は、左耳の低音部の難聴が指摘され蝸牛型メニエール病(急性低音障害型感音性難聴)と診断されました。内リンパ水腫(メニエール病)の治療薬が処方され、症状の改善が見られましたが、12月13日に左耳の難聴が再発したため、12月17日から入院して1週間ステロイド治療を受けました。しかし、残念ながら改善はみられず、退院しました。
 一方、入院中にさまざまな体験をしたがその一部を紹介します。
①入院した病室のベッドに主治医、担当医他4名(合計6名)の名前が書かれていたが、病室に来た医師はいなかった。
②医師の紹介が耳鼻咽喉科のホームページにあったが、担当医の名前はなかった。
③看護師が医師や病院の悪口を頻繁に言っているのが気になった。
④入院中胸痛があり、看護師に伝えたが何の対応もなく、恐怖感を覚えた。
⑤2種類の薬物を、別々に点滴していたが、看護師は時間がないといい、2種類の薬物を同時点滴しようとした。私は薬物動態に影響が出るかもしれないと言い、断った。
⑥隣の診療椅子で、中年の男性患者が若手の女医に「何とか助けてください」と懇願していたが、診察が終わると女医は無表情のまま無言で立ち去った。
‥‥‥など、残念なことばかりでした。大学は医学教育、医師の再教育、病院医療のあり方、チーム医療などについて自己点検・評価する必要性があるのではないか。(近藤雅雄、2025年4月3日掲載)