健康情報10.ニンジンに含まれるβ-カロテンの抗がん作用

 ニンジンには抗酸化物質であるβ-カロテンが大量含まれ、がんの予防に有名です。β-カロテンはプロビタミンAとも呼ばれ、ビタミンAの安全な供給源です。
 ビタミンAを過剰に摂取すると障害がでることが知られていますが、β-カロテンは多少過剰に摂取しても身体に蓄えられ、必要に応じてビタミンAに変換されるため障害が起きません。しかし、β-カロテンだけを健康食品から大量摂取すると逆にがんの発症リスクがあることが報告されています。つまり、ニンジンとして摂取すれば、相乗・相殺効果が現れ、抗がん作用も高まります。とくに高齢者ではニンジンとキャベツや赤ピーマン、リンゴと一緒に摂取すると免疫増強、抗酸化作用や抗がん作用、老化防止の効果がさらに高まることでしょう。(近藤雅雄、2025年3月7日)