健康情報6.昔,中・高生の間で流行った「ペットボトル症候群」とは

 1992年5月、聖マリアンナ医科大学の研究グループは、糖尿病性ケトアシドーシスの症状となった若い人達の多くがペットボトルの飲料水を飲んでいたことからペットボトル症候群と命名されました。喉の渇きのために砂糖の入ったスポーツドリンク、清涼飲料水を大量に飲み続けることによって起こる急性の糖尿病です。
 また、ペットボトルの飲料水を飲むと血糖値がすぐ上がるので元気となる。しかし、またすぐ血糖値が下がり、今度はイライラしたり、狂暴になったりする。当時、中学や高校では校内暴力が流行った時代で、これをペットボトル症候群と言っていました。
 最近、自動販売機が増えさまざまな飲料水が並べられています。コーヒー飲料など糖質の多い飲料水が多くありますが、これらは缶類が多い。ペットボトルはお茶や水など、糖質の少ない飲料が多くなっています。したがって、ペットボトル症候群が再び流行ることは無いと思いますが、糖質の多い飲み物はカロリーが高いので注意してください。余った糖質は白色脂肪細胞に中性脂肪として貯蔵され、肥満の原因になります。(近藤雅雄、2025年3月6日掲載)