健康情報1.健康食品は十分に情報を得てから摂取したい

 コロナ禍における自粛生活は健康食品の利用を加速させました。
 健康食品の使用目的は病気の予防ですが、病気の90%は活性酸素が原因と言われています(日本抗酸化学会)。こうした観点から、とくに活性酸素を除去する抗酸化成分を含む商品が、がん予防、動脈硬化予防、老化防止、免疫増強作用、美容などを宣伝文句に多数販売されています。
 しかし、この抗酸化物質を過剰摂取するとプロオキシダント作用、すなわち、本来活性酸素を除去するはずの健康食品が、逆に体内で大量の活性酸素を発生する原因となる場合があります。また、食物や医薬品との相互作用も考えられ、安全性についての保証は何一つなく、注意が必要です。さらに期待される効果がまったくない健康食品も多々ありますので、よく情報を得てから購入・摂取して下さい。
 栄養成分は基本的に食品から摂取することによって自然治癒力の強化など、さまざまな効果が発揮されます。 (近藤雅雄、2025年3月6日掲載)