欧米のダイエタリー・サプリメント。
コエンザイム Q10はユビキノンのことで別名補酵素Q、ビタミンQ、ユビデカレノンなどと呼ばれている。
ユビキノンは日本では1970年代から医療用医薬品として軽度および中等度のうっ血性心不全などに用いられてきた。安全性は比較的高く、米国ではコエンザイムQ10(CoQ10、コーキューテン)の名称でサプリメントとして広く用いられており、医師の処方箋なしに消費者が直接店頭などで購入できる。日本でも2001年に医薬品の範囲に関する基準(食薬区分)が改正され、さらに2004年化粧品基準が改正され、健康食品や化粧品への利用に道が開かれた。
生理作用としては細胞内の発電所といわれるミトコンドリアに多く含まれ、体内のエネルギー物質であるATP(アデノシン三リン酸)の生産に重要な働きをしている補酵素で、加齢と共に減少する。日本では心筋代謝改善薬として心臓病の治療薬としても使用されている。
また、老化防止、疲労回復、糖尿病、神経疾患などのリスク軽減、動悸、息切れ、冷え性、運動能力の回復、精子の活発化、免疫増強などの作用が知られている。抗酸化作用による老化防止(アンチエイジング)作用が注目されているが、臨床的データは乏しい。ビタミンEに似た作用をもつのでビタミンQとも呼ばれる。